東京ガスの電気は一人暮らしで得になる?
セット割の実額を
公式で確かめました

この記事の結論

Q. 東京ガスの電気に変えると、一人暮らしの電気代は下がる?
A. 下がる方向にはなりますが、幅は月60〜105円ほどにとどまるようです。
東京ガス「基本プラン」の単価は東京電力の従量電灯Bよりわずかに低く、そこにガス・電気セット割の0.5%が加わります。一人暮らしでよくある月150〜200kWhで計算すると、合計の差は月60〜105円ほど、年にすると700〜1,300円ほどという水準になります。
Q. よく見る「月275円割引」は一人暮らしでも使える?
A. 275円の割引は「ずっとも電気3」というメニューの話です。
東京ガスの公式ページでは、ずっとも電気3は「モーターや大型エアコン等の動力をお使いのお客さま向けのメニュー」として案内されています。ワンルームで申し込む先は基本プランになる場合がほとんどのようで、そちらのセット割は0.5%の定率になります。
Q. セット割は電気を申し込めば自動でつく?
A. セット割は、別に申し込みをした人に適用される形になっています。
ガスと電気の使用場所が同じこと・契約者が同じこと・ガス料金と電気料金を合算して支払えることの3つが条件です。契約開始のときに申し込みそびれた場合も、あとから電話などで手続きできます。

すでに東京ガスの都市ガスを使っていて、「電気もまとめたら安くなるのかな」と気になったことはありませんか。

まとめれば得という説明はよく見かけるのですが、では実際にいくら下がるのかという数字はなかなか出てきません。
比較サイトで「月275円割引」という表現を見かけて、それが自分にも当てはまるのかどうかが分からない、という方もいるかもしれません。

この記事では、東京ガスの公式サイトに載っている単価と割引条件をそのまま拾って、一人暮らしの使用量だと合計でいくら変わるのかを東京電力の従量電灯Bと並べて確かめました。
あわせて、275円という数字がどのメニューの話なのかも整理しています。

📊 東京電力と比べて月いくら変わるか

月の使用量 単価の差 セット割
(0.5%)
合計の差
150kWh 33.33円 27円 約60円/月
170kWh 47.53円 31円 約78円/月
200kWh 68.83円 36円 約105円/月

東京電力エリア・30A契約・税込。燃料費調整額と再エネ賦課金は含みません

1. 東京ガスの電気は、一人暮らしだとどのメニューになるか

東京ガスの電気には家庭向けにいくつかのメニューがあり、金額の話をする前にどれが自分の対象なのかを確かめておくと、あとの計算がずれにくくなります。

公式サイトの電気料金メニュー一覧には、それぞれの対象が次のように書かれています。

メニュー 公式に書かれている対象
基本プラン 契約電流が10〜60アンペア、または契約容量が6〜50kVA未満のお客さま
ずっとも電気3 モーターや大型エアコン等の動力をお使いのお客さま向けのメニュー
さすてな電気 実質再生可能エネルギー由来の電気を使いたいお客さま
時間帯別プラン オール電化住宅にお住まいのお客さま

出典:東京ガス「電気料金メニュー」(2026年8月時点)

一人暮らしのワンルームは、契約電流が20A〜40Aあたりに収まることが多い住まいです。
そのため申し込む先は 基本プラン になる場合がほとんどのようで、動力向けとして案内されているずっとも電気3とは対象が分かれています。

ここで一度、覚えておきたい点があります。
比較サイトなどでよく見かける「東京ガスの電気にすると月275円安くなる」という説明は、どちらのメニューの話なのかという点です。
答えは3章で数字とあわせて確かめますが、先に結論だけ言えば、基本プランのセット割は275円とは別の仕組みになっています。

セット割の前に、基本料金そのものを
見直すという選び方もあります

電気をあまり使わない月ほど、請求に占める基本料金の割合は大きくなります。
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2. 東京電力と単価を並べてみる

東京ガスの基本プランと、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bを並べます。
どちらも東京電力エリア・30A契約・税込の数字です。

プラン 基本料金
(30A)
〜120kWh 120〜300kWh 300kWh超
東京ガス
基本プラン
935.22円 29.70円 35.69円 39.50円
東京電力EP
従量電灯B
935.25円 29.80円 36.40円 40.49円

※ 単価は1kWhあたりの金額です。燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金は別途かかります。
出典:東京ガス「基本プラン」(2026年8月時点)

東京ガスの基本プランと東京電力の従量電灯Bを見比べると、4つの数字すべてで東京ガスがわずかに低いことが分かります。
ただし差は、基本料金で0.03円、単価で0.1〜1円ほどです。

使用量に当てはめると、月30〜70円ほどの差になります

単価の差だけを見ても実感がわきにくいので、一人暮らしでよくある使用量に当てはめてみます。
いずれも基本料金と電力量料金の合計で、燃料費調整額と再エネ賦課金は含めていません。

月の使用量 東京ガス
基本プラン
東京電力EP
従量電灯B
150kWh 5,569.92円 5,603.25円 33.33円
170kWh 6,283.72円 6,331.25円 47.53円
200kWh 7,354.42円 7,423.25円 68.83円

※ 30A契約・基本料金込みの概算です。燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金は含んでいません。実際の請求額にはこれらが加算されます。

単価そのものによる差は、月に30〜70円ほどという規模です。
「新電力に切り替えたら電気代が数百円単位で下がる」というイメージで見ると、少し控えめに感じるかもしれません。

東京ガスの基本プランは、単価を大きく引き下げるタイプというより、従量電灯Bとほぼ同じ土俵に立ったうえで、そこから少しだけ削るタイプと見ておくと、あとの判断がしやすくなりそうです。

3. セット割で実際いくら下がるのか

東京ガスの都市ガスと電気を同時に契約している場合、「ガス・電気セット割」が使えます。
この割引には2種類あり、契約している電気のメニューによって中身が変わります。

電気のメニュー セット割の種類 割引の中身
基本プラン 定率B 基本料金と電力量料金の合計額(税込)から0.5%を割引
ずっとも電気3 定額A 基本料金から275円を割引

出典:東京ガス「ガス・電気セット割」(2026年8月時点)

ここで、1章で保留にしていた話に戻ります。
比較サイトでよく見かける「月275円割引」は、定額Aのほう、つまりずっとも電気3のメニューに対する割引です。

ずっとも電気3は公式で動力向けとして案内されているメニューなので、ワンルームで申し込む先とは分かれてきます。
一人暮らしが基本プランを選ぶ場合、適用されるのは定率Bの0.5%のほうになります。

0.5%を金額に直すと、月27〜36円です

定率Bの割引額は、基本料金と電力量料金の合計に0.5%をかけた金額です。
公式には小数点以下を切り捨てると記載されているため、実際に引かれるのは次の金額になります。

月の使用量 単価の差 セット割
(定率B・0.5%)
合計の差
150kWh 33.33円 27円 約60円
170kWh 47.53円 31円 約78円
200kWh 68.83円 36円 約105円

※ 東京電力エリア・30A契約・税込。燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金は含みません

単価の差とセット割を足し合わせると、東京ガスの基本プランと東京電力の従量電灯Bの差は 月60〜105円ほど、年にすると 700〜1,300円ほど という規模になります。

この金額をどう受け止めるかは人によって分かれそうです。
電気代そのものを大きく下げたいという目的で見ると物足りない一方、支払先がガスと同じになって明細が1本にまとまる、という点に価値を感じる方もいるかもしれません。

なお、ここで見ている60〜105円は、あくまで東京ガスの基本プランと東京電力の従量電灯Bを比べたときの差です。
基本料金の設計そのものが違う会社と比べた場合は、また別の数字になります。

4. 申し込む前に見ておきたい条件

金額の話とは別に、公式サイトに書かれている条件のうち、申し込む前に目を通しておきたいものを3つ挙げます。

① セット割は、申し込みをした人に適用されます

ガス・電気セット割は、電気を契約すれば自動的につくものではなく、別に申し込みをした人に適用される形になっています。
電気の契約を始めるときに申し込むか、あとから電話などで手続きする流れです。

適用の条件は3つあります。

  • ガスと電気の使用場所が同じであること
  • ガスと電気の契約者が同じであること
  • ガス料金と電気料金を合算して支払えること(同一のクレジットカード・同一の口座・同一の払込書)

ガスの支払いを家族名義のカードにしている場合など、契約者や支払い方法がそろっていないと対象から外れることがあります。
手続きの前に、ガス側の契約者名と支払い方法を確認しておくと安心です。

② 新規申込割で、電気の基本料金が1ヶ月無料になります

基本プランまたはずっとも電気3を新規で申し込んだ場合、電気の基本料金が1ヶ月ぶん無料になる特典が用意されています。
30A契約なら935円ほどに相当する金額で、初年度に限って見ればセット割1年ぶんより大きい規模です。

条件としては、需給開始日が申し込みから6ヶ月以内であることが挙げられています。
すでに東京ガスの電気を契約している人がメニューを変更する場合は対象外で、引越しにともなう再契約は対象になります。

※ 公式ページには「都合により終了する場合があります」との注記があります。申し込むタイミングで最新の案内を確認してください。

③ 燃料費調整額に上限がありません

ここは、月60〜105円という差よりも金額が大きく動く可能性がある部分です。

東京ガスの公式ページには、「大手電力会社の規制料金(従量電灯B等)には燃料費調整単価の加算に上限がある一方、当社の電気料金には上限がありません。そのため、燃料価格が高騰している場合、当社の電気料金の方が高くなる場合があります」という趣旨の注記が書かれています。

東京電力の従量電灯Bのような規制料金には、燃料費調整の加算に上限が設けられています。
いっぽう東京ガスの基本プランにはその上限がないため、燃料価格が上がった局面では単価の差が逆転する場合があります。

東京ガス自身が公式に書いている内容なので、隠れた落とし穴というより、あらかじめ織り込んでおきたい前提と考えるのがよさそうです。

なお、セット割については公式に「ご利用状況等により切替前の電気料金より安くならない場合があります」という注記もあります。
この記事で出した60〜105円という数字も、燃料費調整額と再エネ賦課金を除いた土台での比較にとどまる点は、頭の片隅に置いておきたいところです。

5. まとめ:どんな人に向いているか

  • 一人暮らしのワンルームが申し込む先は、基本プランになる場合がほとんどのようです(ずっとも電気3は動力向けとして案内されています)
  • 基本プランの単価は東京電力の従量電灯Bより全段階でわずかに低く、差は月30〜70円ほどです
  • 基本プランのセット割は定率Bの0.5%で、金額にすると月27〜36円です
  • 合計すると、東京電力との差は月60〜105円ほど・年700〜1,300円ほどという規模になります
  • よく見る「月275円割引」は定額A=ずっとも電気3に対する割引です
  • 新規申込割で電気の基本料金が1ヶ月無料になります(30Aなら935円ほど)
  • 燃料費調整額に上限がないため、燃料価格の高騰時は規制料金より高くなる場合があります

向いていそうな人

  • すでに東京ガスの都市ガスを使っていて、支払先と明細を1本にまとめたい
  • 大きく下げるより、手続きを増やさずに少しだけ削れれば十分だと感じている
  • ガスと電気の契約者・支払い方法が同じで、セット割の条件をそのまま満たせる

ほかも見てみたほうがよさそうな人

  • 電気代の下げ幅そのものを大きくしたい(60〜105円では物足りないと感じる)
  • 都市ガスが東京ガス以外、またはプロパンガスを使っている(セット割の対象から外れます)
  • 在宅時間が短く使用量が少ない(基本料金の設計が違う会社のほうが差が出やすい場合があります)

東京ガスの電気は、単価の安さを競うタイプというより、すでに使っているガスに電気を寄せて、まとめて管理できる形にするサービスと考えると位置づけがはっきりします。
手続きが1本で済むこと自体に価値を感じるなら、選ぶ理由になりそうです。

いっぽう、毎月の金額そのものを動かしたい場合は、基本料金の設計が違う会社を並べて見たほうが差が出やすくなります。
どちらを優先したいかで、見る先が変わってくる部分です。

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