都市ガスとプロパン(LPガス)の見分け方|
賃貸で今すぐ調べる4つの方法

この記事の結論

Q. 自分の部屋が都市ガスかプロパンか、どうやって調べる?
A. 4つの方法があります。
①物件情報の「設備」欄、②建物の外のガスメーター・ボンベ、③検針票のガス会社名、④コンロや給湯器に貼られたシールの表示。
手元にある材料から順に試すと早く終わります。
Q. ボンベが見当たらなければ都市ガス、と考えていい?
A. そうとは限りません。
ボンベを置かずに大型のタンクへ直接充てんする「バルク供給」の物件があり、この場合はプロパンでもボンベが並んでいません。
マンションではメーター自体が共用廊下の扉の中にあることもあるので、検針票かガス機器の表示で確かめると確実です。
Q. プロパンは都市ガスより料金がどれくらい高い?
A. 平均で2倍前後の差があります。
都市ガスのガス代が月2,500円の場合は、プロパンでは同じ使い方で5,000円前後になることもあります。
一人暮らしでも年間3万円前後の差が出るケースがあります。
Q. プロパン物件でも料金を下げる方法はある?
A. あります。
プロパンガスは業者変更や料金交渉ができる場合があります。
ただし賃貸では管理会社や大家の承認が必要なケースが多いため、一括比較サービスで相場を確認してください。

先に結論をお伝えすると、確実に判定できるのは「ボンベがある=プロパン」の側だけです。ボンベが無いことは都市ガスの証明にならないので、その場合は検針票かガス機器のシールまで進むと迷わずに済みます。

引越し先を決めるとき、「都市ガス」か「プロパンガス」か、あまり気にしていなかった人は多いです。
でも実際に住み始めて請求書を見て、「なんでこんなに高いんだろう」と感じることがあります。

その原因がプロパンガスだったというケースは、一人暮らしの賃貸ではよくある話です。
都市ガスとプロパンは、見た目の使い勝手はほぼ同じですが、料金の差が思ったより大きくなります。

この記事では、自分の部屋がどっちか確認する方法を4つ紹介していきます。
合わせて、プロパンだった場合に知っておきたい料金の話と、可能な対処も整理していきます。

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1. 都市ガスとプロパン(LPガス)、何が違う?

実際に使う際の手間などはほぼ同じで、コンロもお風呂も操作方法自体に差はありません。
違うのは供給方法と料金の決まり方の2つです。

項目 都市ガス プロパンガス(LPガス)
供給方法 地下の導管で供給 ボンベやバルク貯槽で個別に供給
主な会社 東京ガス・大阪ガス・東邦ガスなど 地域の業者(全国に多数)
料金の目安 一人暮らし月2,000〜3,000円 一人暮らし月4,000〜6,000円
料金の決まり方 2017年4月に小売が全面自由化。各社が料金を公表していて比較できます 販売会社が自由に設定。料金の公表義務がなく、賃貸では物件ごとに決まっているのが一般的です
供給エリア 都市部・整備済み地域 全国どこでも対応可

※ 料金は一般的な水準の目安です。地域・使用量によって変わります。都市ガスの小売全面自由化については東京ガスのお知らせにも記載があります。

都市ガスとプロパンガスで一番差が出るのが、料金です。
都市ガスは各社が料金表を公表しているので他社と見比べられますが、プロパンには料金の公表義務がありません。
そのため今の料金が高いのかどうかを自分では判断しにくいという違いがあります。

ポイント

都市ガスが使えるのは導管が整備された地域のみです。
郊外・地方・古い物件ではプロパンが多くなります。
「なぜか自分の周りはプロパン物件が多い」と感じる場合は、その地域にまだ導管が来ていない可能性があります。

使い勝手はほぼ同じで、違いが出るのは料金と、その料金を比べられるかどうかです。

2. 確認の流れ(判定フロー)

見分け方は4つありますが、全部を試す必要はありません。
今の自分の手元に何があるかで、どれから当たるかが決まります。

都市ガスかプロパンかを調べる判定フロー 物件情報があれば見分け方①、無ければ検針票で見分け方③、それも無ければ建物の外を見て見分け方②、どれも見られないときはガス機器のシールで見分け方④という順に進みます。 物件情報が手元にある? はい 見分け方① 物件情報・募集広告 いいえ 検針票・請求書がある? はい 見分け方③ 検針票・会社名 いいえ 建物の外を見られる? はい 見分け方② メーター・ボンベ いいえ どれも見られない 見分け方④ ガス機器のシール
手元にある材料から順に当たっていく流れです。部屋の中にいるだけで確認できるのは③と④で、④はコンロや給湯器を見るだけなので内見中でも試せます。

4つの見分け方の早見表

方法 見るもの こんな人向け わかること・わからないこと
① 物件情報 募集図面・契約書の設備欄 これから借りる人/書類が残っている人 ガス種別がそのまま書かれています。ただし記載が無い物件もあります
② メーター・ボンベ 建物の外・共用廊下 すでに住んでいて外に出られる人 ボンベがあればプロパンで確定します。無い場合は判断できません
③ 検針票 請求書のガス会社名 1か月以上住んでいる人 会社名でおおむね判別できます。入居直後は届いていません
④ ガス機器のシール コンロ・給湯器の銘板 内見中の人/入居直後の人 機器が対応するガス種がわかります。型番の検索では判別できません

ボンベを探すより先に、コンロのシールを見るほうが早く終わることもあります。

3. 見分け方① 物件情報・募集広告を確認

一番手軽な方法です。
SUUMO・HOME'S・at homeなどの物件情報に、「設備」欄があります。

  1. 物件ページの「設備・条件」または「その他設備」を開きます
  2. 「ガス」の項目を探します
  3. 「都市ガス」は都市ガス、「プロパンガス」「LPガス」「LP」はプロパンです
  4. 記載が見当たらない場合は、管理会社か仲介の担当者に聞くのが確実です

物件情報の確認ポイント

  • 「都市ガス」 → 都市ガス(導管で供給)
  • 「プロパンガス」「LPガス」「LP」「LPG」 → プロパン
  • 記載なし → 管理会社に確認するのが確実

すでに入居中で物件情報を持っていない場合は、契約書や重要事項説明書にも記載があります。
「設備の概要」や「ガス種別」の欄を確認してみてください。

書類が手元にある場合は、この方法が一番早く終わります。

4. 見分け方② ガスメーター・ボンベを確認

物件情報が手元になくても、建物の外を見ると判断できることがあります。
ただし確実に言えるのは片側だけという点に注意が必要です。

ボンベがある → プロパンで確定

玄関脇や駐輪場の近く、建物の裏側などに、グレーまたはシルバーの円筒形のボンベが置いてあります。
1本〜数本がまとまって置かれていることが多く、「LP GAS」や「プロパン」と書かれたラベルがあります。
これが見つかれば、その建物はプロパンです。

ボンベが無い → 都市ガスとは限りません

ここが間違えやすいところです。
プロパンには、ボンベを交換していく方式のほかに「バルク供給」という方式があります。
LPガス安全委員会の説明では、バルク供給は「一般住宅等に設置されたバルク貯槽(大量にLPガスを貯蔵できるもの)に、バルクローリ車からLPガスを直接充てんする供給方式」とされています。
この場合、敷地にあるのは大型のタンク1基のため、見慣れたボンベは並んでいません。

※ 出典:LPガス安全委員会「よくあるご質問」

マンション・アパートの場合の注意

そもそもメーター自体が見つからないこともあります。
東京ガスの案内では、マンション・アパートのガスメーターについて「共用廊下の扉(メーターボックス)の中や、玄関脇にありませんか。建物の外に、いくつか並んで設置されていませんか」と説明されています。
つまり建物をぐるっと回っても外壁には何も無い、というケースがあります。
共用廊下の扉を開けてみて、それでも分からなければ次の見分け方③・④へ進むほうが早いです。

※ 出典:東京ガス「ガスメーターの設置場所を知りたい。」

ボンベがあればプロパンで確定。無かったときは「都市ガス」と決めつけず、検針票かガス機器の表示で確かめると安心です。

5. 見分け方③ 検針票・ガス会社名を確認

毎月のガスの請求書や検針票に、ガス会社の名前が記載されています。
会社名で判断する方法です。

会社名の傾向 ガス種別
東京ガス・東京ガスネットワーク 都市ガス
大阪ガス・大阪ガスネットワーク 都市ガス
東邦ガス 都市ガス
西部ガス 都市ガス
○○プロパン・○○LP・○○エネルギー(地域名入り小規模業者) プロパン
エネオスウイング・岩谷産業・伊藤忠エネクスなど プロパン(大手LP)

※ 新電力系の会社が都市ガスを供給するケースもあります(例:Looopガス、auでんきガスなど)。この場合も都市ガスです。

検針票が来ない・電子化されている場合は、電話番号から会社名を検索すると確認できます。
「ガス代を引き落とされている会社名」でも調べられます。

会社名でおおむね判別できます。判断に迷う社名だったときは、次のガス機器のシールが決め手になります。

6. 見分け方④ ガス機器のシール表示を確認

物件情報も検針票も手元に無い、というときに効くのがこの方法です。
コンロや給湯器の本体に貼られたシール(銘板)を見ます。

シールに書かれているガスの種類

  • 「12A・13A」「13A」 → 都市ガス用
  • 「LPG」「LPガス」「プロパン」 → プロパン用

東京ガスの案内では、ガス機器には適合するガスの種類を明記したステッカーが貼られており、使う前にステッカーをチェックして機器が13A用(または12A・13A両用)であることを確認するよう説明されています。
都市ガスの種類は7つのグループに分けられていて、東京ガスが供給しているのは13Aです。

※ 出典:東京ガス「ガス機器とガスの種類」

型番をネットで検索しても分かりません

ここが見落とされがちなポイント

コンロや給湯器の型番を検索すれば分かりそうに思えますが、この方法では判別できません。
メーカーが同じ型番で都市ガス用とプロパン用の両方を作っているためです。
リンナイの案内でも「リンナイの製品は型式によってガスの種類を分けていません」と明記されており、例として同じ機種名でプロパンガス用と都市ガス用の両方を用意していることが挙げられています。
判別できるのは現物に貼られたシールだけです。

※ 出典:リンナイ「型式で都市ガス用とプロパンガス用どちらに対応しているか分かりますか?」/リンナイ「自宅はプロパンガスですが、都市ガス用のコンロを使用することはできますか?」

シールが貼ってある場所の目安

  1. ガスコンロは、本体の側面や裏側に貼られていることが多いです
  2. ビルトインコンロの場合は、引き出しを開けた内側や天板の手前側を探してみてください
  3. 給湯器は、本体正面のふたの内側や側面に貼られていることが多いです
  4. 「12A・13A」の表示は都市ガス、「LPG」の表示はプロパンです

※ 貼付位置はメーカーや機種によって変わります。上記はあくまで目安です。

内見中でも入居直後でも使える方法です。シールが見つからないときは、機器のメーカーに型番と一緒に問い合わせると教えてもらえます。

7. プロパンだった場合の料金差と対処法

確認してプロパンだとわかったとき、まず知っておきたいのは料金の差と、できることの範囲です。

料金差の目安

同じ使い方をしても、プロパンは都市ガスの2倍前後になるケースが多いです。

都市ガスでの月額 2,500円 一人暮らしの目安
プロパンに換算 5,000円 2倍前後になることも
年間の差 30,000円 月2,500円 × 12か月
都市ガスでの月額 プロパンに換算すると 年間の差
2,500円 約5,000円 約30,000円
3,500円 約7,000円 約42,000円

※ 業者・地域・使用量によって差は変わります。上記は参考値です。

プロパンでできる対処

対処① 一括比較サービスで相場を確認する

「エネピ」などのプロパンガス一括比較サービスで、今の料金が相場より高いかどうかをまず確認できます。
地域の相場と比べて2割以上高ければ、交渉・変更の余地があります。

相場より高い=交渉できる。まず数字を持とう

エネピに郵便番号と今の請求金額を入力すると、地域の適正相場をスタッフが提示してくれます。
「相場より2割高い」という具体的な数字があれば、管理会社への相談が進みやすくなります。

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対処② 管理会社・大家に業者変更を交渉する

賃貸の場合、ガス業者の変更には管理会社または大家の許可が必要なことが多いです。
「他の業者だと月○○円安くなる」という具体的な数字を持って相談すると、話が進みやすくなります。
断られることも多いですが、試してみる価値はあります。

対処③ 次の引越し先では都市ガス物件を選ぶ

現状の対処が難しい場合、次に引越すときの条件に「都市ガス」を加えるのが現実的です。
同じエリアでも都市ガス物件とプロパン物件が混在していることが多いため、少し条件を広げると都市ガス物件が見つかります。

すぐに変えられなくても、相場の数字を持っておくと次の物件選びで効いてきます。

8. よくある質問

Q. 「LPガス」と「プロパンガス」は違うものですか?

A. 同じものを指しています。
LPガス(液化石油ガス)の主成分がプロパンなので、日常的には「プロパンガス」と呼ばれています。
物件情報では「LP」「LPG」と略して書かれていることもありますが、いずれも同じガスです。

Q. ガスメーターが見当たりません。どこを見ればいいですか?

A. マンション・アパートでは、共用廊下の扉(メーターボックス)の中や玄関脇にあることが多いです。
東京ガスの案内でも、共用廊下の扉の中や玄関脇、建物の外にいくつか並んで設置されていないかを確認するよう説明されています。
それでも見つからないときは、検針票かガス機器のシールで確かめるほうが早いです。

Q. ボンベが置いていないのに、プロパンということはありますか?

A. あります。
ボンベを交換する方式ではなく、敷地に置いた大型のバルク貯槽へローリー車から直接充てんする「バルク供給」という方式があるためです。
LPガス安全委員会もこの方式を説明しており、この場合は見慣れたボンベが並んでいません。

Q. 請求書だけで都市ガスかプロパンか見分けられますか?

A. ガス会社名でおおむね判別できます。
ただし新電力系の会社が都市ガスを販売しているケースもあるので、社名だけでは迷うことがあります。
5. 見分け方③ 検針票・ガス会社名を確認で会社名の傾向を確認してみてください。

Q. コンロの型番を検索すればガスの種類が分かりますか?

A. 型番の検索では分かりません。
リンナイは「リンナイの製品は型式によってガスの種類を分けていません」と案内しており、同じ機種名でプロパン用と都市ガス用の両方が用意されています。
現物に貼られたシールの表示(12A・13A/LPG)を見るのが確実です。

Q. 内見のときに都市ガスかプロパンか確認できますか?

A. できます。
募集図面の設備欄、建物の外、コンロのシールの3点を見ると、その場でおおよそ判断できます。
また2024年7月からは、賃貸集合住宅の入居希望者へLPガス料金等の情報を事前に提示することが求められるようになりました。
不動産会社に聞けば答えが返ってくる可能性は以前より高くなっています。

※ 出典:経済産業省の報道発表

9. まとめ:確認から対処への流れ

  • 都市ガスとプロパンの違いは供給方法と料金の決まり方。使い勝手は同じですが料金は2倍前後の差が出ることがあります
  • 見分け方は4つ:①物件情報の設備欄、②ガスメーター・ボンベ、③検針票のガス会社名、④ガス機器のシール表示
  • ボンベが外に置いてあれば確定でプロパン。ただしボンベが無いことは都市ガスの証明にはなりません(バルク供給・メーターボックス内設置があるため)
  • コンロや給湯器の型番を検索しても判別できません。現物のシールで「12A・13A」か「LPG」かを見ます
  • プロパンだった場合、一括比較→交渉→次回引越し時の条件追加の順で動くのが現実的です

「気づいたらプロパンだった」は一人暮らしあるあるです。
でも知っておけば、次の引越しで回避できます。

今の物件がプロパンで料金が高いと感じる場合は、一括比較サービスで相場を確認するところから始めてみてください。
数字を持って管理会社に話すと、意外とすんなり動くケースもあります。

次の引越し前に一度、相場を確認しておく価値があります

プロパン物件に住んでいる間でも、相場を知っておくと次の物件選びに役立ちます。
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