お風呂とシャワー、ガス代が安いのはどっち?
一人暮らしの都市ガス・プロパン別に計算しました

この記事の結論

Q. お風呂とシャワー、ガス代が安いのはどっち?
A. シャワーのほうが安くなるケースが多いようです。
ただし安くなるのは短めに済ませた場合で、長く流し続けると湯船1回と変わらない金額に近づいていきます。
Q. 金額でいうとどのくらい違いますか?
A. 春・秋を想定した都市ガスの計算で、湯船1回が約100円、シャワー15分が約75円という結果になりました。
プロパンガスの場合は湯船1回が約172円、シャワー15分が約129円あたりになります。
Q. 逆転するのはシャワー何分からですか?
A. シャワー20分あたりが分かれ目になります。
流量が毎分10Lなら20分で200Lになり、湯船1回分のお湯とほぼ同じ量になるためです。
Q. 毎日湯船をやめると、月いくら変わりますか?
A. 水道代も含めた場合、都市ガスで月1,110円ほど、プロパンガスで月1,650円ほどの差になる計算です。
プロパンガス物件のほうが、同じ行動を変えたときの効き方が大きくなる傾向があります。

湯船にお湯を張ろうか、シャワーだけで済ませようか。
毎日のことなので、どちらがどれくらい安いのかは気になるところではないでしょうか。

「シャワーのほうが安い」という話はよく見かけますが、何分までなら安いのかまで書かれていることは多くありません。
実際には、シャワーの時間が延びるほど差は縮んでいき、あるところで湯船と並びます。

この記事では、前提条件をはっきり置いたうえで湯船1回とシャワー1回のガス代を実際に計算し、都市ガスとプロパンガスそれぞれで金額を並べます。
季節でどれくらい変わるか、水道代を入れると月いくらの差になるかまで整理していきます。

1. 湯船1回とシャワー1回のガス代を計算してみます

金額を出す前に、どんな条件で計算しているかを先に書いておきます。
ここが違うと結果も変わってしまうので、あとで自分の環境と照らし合わせられるようにしておきたいところです。

計算に使った前提条件

  • 都市ガス:13A(発熱量 45MJ/㎥)、単価は東京ガスの従量単価 172.84円/㎥
  • プロパンガス:発熱量 99MJ/㎥、単価は 650円/㎥
  • 給湯器の熱効率:80%
  • 水温との差:25℃(春・秋を想定)
  • シャワーの流量:毎分10L
  • 湯船1回:200L

プロパンガスの650円/㎥という数字は、一人暮らしのプロパンガス代は平均いくら?で整理した相場表のうち「平均的=600〜700円/㎥前後」の中央値を取ったものです。

この条件で計算すると、1回あたりのガス代は次のようになります。

お湯の使い方 都市ガス プロパンガス
湯船1回(200L) 約100円 約172円
シャワー10分(100L) 約50円 約86円
シャワー15分(150L) 約75円 約129円
シャワー20分(200L) 約100円 約172円

※ 上の前提条件を置いた概算です。給湯器の性能・水温・水圧・契約単価によって変わりますので、実際の請求額とはずれる場合があります。

都市ガスとプロパンガスで大きく違うのは、1立方メートルあたりの単価と発熱量のバランスです。
同じ量のお湯を沸かしても、プロパンガスのほうが1.7倍前後の金額になる計算になりました。

結論を急ぐ人へ:プロパンガス物件なら、単価そのものを下げられる場合があります

上の表のとおり、プロパンガスは同じお湯を使っても金額が大きくなりやすいガスです。
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2. 逆転するのはシャワー何分からか

表を縦に見ていくと、シャワーの時間が延びるほど湯船との差が縮んでいくのがわかります。
そしてシャワー20分のところで、湯船1回と同じ金額に並びました。

理由はシンプルで、流量が毎分10Lなら20分で200L。
湯船1回に張るお湯とほぼ同じ量になるためです。お湯の量が同じなら、沸かすのに必要なガスの量も近くなります。

分かれ目の目安

シャワー20分未満なら、シャワーのほうが安く済む計算です。
20分を超えると、湯船を張るより高くなる場合があります。
「シャワーだから安い」ではなく、「短いシャワーだから安い」という言い方のほうが実態に近いかもしれません。

20分と聞くと長そうに感じますが、髪を洗って、体を洗って、その間もお湯を出しっぱなしにしていると、意外と届いてしまう時間帯です。
逆に言えば、体を洗っている間にお湯を止めるだけで、実際に流している時間は数分単位で短くなります。

流量が毎分12Lや15Lのシャワーヘッドを使っている場合は、逆転する時間はもっと早く訪れます。
節水タイプのシャワーヘッドが節約策としてよく挙がるのは、この流量の部分に効くからです。

3. 季節で金額が2倍以上変わります

ここまでの金額は、水温との差を25℃(春・秋を想定)として計算したものです。
ガス代は水道から出てくる水を何度上げるかで決まる部分が大きいので、季節が変わると同じ行動でも金額が変わります。

季節 水温との差 湯船1回(都市ガス)
夏(水温25℃) 15℃ 約60円
春・秋 25℃ 約100円
冬(水温5℃) 35℃ 約141円

※ 都市ガス・湯船1回(200L)の概算です。水温は地域によって差がありますので、目安としてご覧ください。

夏と冬を比べると、同じ湯船1回でも2倍以上の開きが出ています。
冬にガス代が跳ね上がる感覚は、この水温差から来ている部分が大きいと言えそうです。

裏を返すと、湯船の回数を見直す効果が一番大きく出るのは冬ということになります。
夏は湯船1回が60円ほどなので、無理に我慢しても下がり幅は限られるかもしれません。
季節ごとに力の入れどころを変えるほうが、続けやすい形になりそうです。

4. 水道代も入れて月単位で比べます

お湯を使う量が変われば、当然ながら水道代も変わります。
上下水道をあわせた水道代は、1Lあたり0.2〜0.3円程度とされることが多いようです。自治体によって単価が違うため、ここは幅を持たせて考えたほうが安全です。

そのうえで、湯船を毎日張る場合シャワー15分で毎日済ませる場合を、30日換算で比べてみます。

ガスの種類 月の差(ガス代+水道代)
都市ガス 約1,110円
プロパンガス 約1,650円

※ 湯船(200L)を毎日張る場合と、シャワー15分(150L)で毎日済ませる場合の差。春・秋の水温を前提にした概算です。

年間にすると、都市ガスで13,000円前後、プロパンガスで20,000円前後の差になる計算です。
ただ、これは毎日どちらかに振り切った場合の数字なので、実際には「平日はシャワー、週末は湯船」のような組み合わせになる人が多いかもしれません。

差を小さくしたい場合の考え方

湯船を完全にやめる必要はなく、回数を週2〜3回に寄せるだけでも金額は動きます
湯船を張った日は、続けて入って追い炊きを減らすとお湯を沸かし直す手間が減ります。
残り湯を洗濯に回せば、水道代のほうも少し戻ってきます。

5. プロパンガスの人は単価の確認が先になります

ここまでの計算で目立つのは、都市ガスとプロパンガスの金額差です。
シャワー時間を5分縮めるより、単価そのものが下がるほうが金額のインパクトは大きくなる場合があります。

プロパンガスは自由料金制で、同じ地域でも会社によって単価がかなり違うとされています。
この記事で使った650円/㎥は平均的な水準の中央値なので、これより高い単価で契約している場合は、湯船1回の金額もその分だけ上振れします。

確認したい3つの数字

  • 検針票に書かれている従量単価(円/㎥)
  • 基本料金の金額
  • 先月・前年同月と比べた使用量(㎥)

使用量が変わっていないのに金額だけ上がっている場合は、単価が改定された可能性があります。
自分の部屋が都市ガスかプロパンガスかわからない場合は、都市ガスとプロパンの見分け方で確認方法をまとめています。

単価が相場より高そうだった場合の動き方は、一人暮らしのプロパンガス料金、平均より高い理由と対処法で整理しています。
都市ガスの物件で会社そのものを見直したい場合は、一人暮らしのガス会社おすすめにエリア別の選び方をまとめています。

6. まとめ

  • 都市ガスの春・秋想定で、湯船1回が約100円、シャワー15分が約75円。プロパンガスは約172円と約129円
  • 逆転するのはシャワー20分あたり。流量が毎分10Lなら20分で湯船1回分のお湯になる
  • 季節差は大きく、湯船1回(都市ガス)は夏約60円・春秋約100円・冬約141円と2倍以上変わる
  • 水道代を入れて月30日で比べると、差は都市ガスで約1,110円、プロパンガスで約1,650円
  • プロパンガス物件の場合は、行動を変えるより単価の確認が先になることもある

「シャワーのほうが安い」は概ねそのとおりでしたが、20分を超えると湯船と変わらなくなるという線が見えました。
湯船をやめるかどうかで悩むより、流している時間を少し短くするほうが取り組みやすいかもしれません。

なお、ここまでの金額はすべて前提条件を置いた概算です。
給湯器の性能・水温・水圧・契約単価によって変わりますので、実際の請求書と照らし合わせながら目安として使っていただければと思います。

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